プロ野球のIT面の視点②

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みなさん、こんにちは。

前回はプロ野球のIT面の技術について見ていきました。

サイン盗みとは言わず、サイン解析や癖の解析などは常識のように行われているのが現代のプロ野球です。

これについて、不快な気分にさせてしまったら申し訳ありません。

しかし、「中小企業診断士としての見方」をするためには、この現実を受け容れることを避けては通れません。

そして、IT技術が発達しすぎるとプレーする選手個々の能力を超えてIT技術に支配されてしまうのは想像ができるかと思います

今回はホークアイがもたらすそのような可能性について見ていきます。
それでは、よろしくお願いします。

ホークアイとは

ホークアイとはソニーの子会社であるホークアイ・イノベーションズ社が提供するシステムのことです。

https://www.sony.co.jp/news-release/202503/25-013/index.html

球場に設置したたくさんのカメラの映像をもとにボールやプレーヤーなどを追跡し分析することができます。球団がホーム球場に設置しているものなので、野球中継で映っているテレビ局のカメラとはまた異なるものです(もちろんその映像も活用しています)。
ホークアイはピッチングやスイングのスピード、体の動き方、守備位置、走者や野手の走るスピードなど、さまざまなデータを取ることができます
これは特定の人だけではなく、球場全体のすべての人の動きを把握できます。当然そこにはキャッチャーや1・3塁のそばにいるコーチ、ベンチにいる監督などのサインも含まれています

また、やっていることはないと思いますが理屈としては応援団や怪しい動きをしているファンの動きも把握できます。

https://note.com/amapen/n/n4c7e25de4137

ホークアイの具体的な技術

具体的には、以下のような技術をもっています。チャットGPTに調べてもらいました。

  1. 映像解析技術
        •    高速カメラ・高解像度カメラ
        •    投手や捕手の動作、サインを細部まで確認するため。
        •    AIによる映像解析
        •    動作の特徴量を抽出して、癖やサインのパターンを自動で判別。
        •    例:ピッチングフォームから球種を推測、選手のバッティングスタイル分析など。

  1. センサー・ウェアラブル
        •    モーションセンサー
        •    投手や打者の腕の角度やスイング速度、ステップの癖を解析。
        •    GPS・加速度計
        •    守備範囲や走塁の動きを統計化。

  1. データ解析・AI予測
        •    ビッグデータ分析
        •    過去の試合データを集めて傾向を予測。
        •    機械学習モデル
        •    サインの出し方や選手の行動パターンを学習し、次の行動を予測。

ホークアイの採用球団

ホークアイは12球団で採用されています。

https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/01/12/kiji/20230111s00001173663000c.html?page=1

しかし、上記のとおりうまく活用できている球団とそうでない球団の差が大きいのです。
前回も見たように、ITに関する経営資源の量が多い、質が高い球団ほど有利になります

今後は選手の能力の高低だけでなく、このようなITに関する経営資源の高低も優勝の鍵になる要素になるでしょう。と言うより、徐々に選手の能力よりITに関する経営資源の高低のウエイトが増えてくると思います

そうなると、優勝(争い)している球団、つまりIT技術に関する経営資源の質・量が豊富な球団のファンはいいでしょう。
しかし、そうではない球団、つまりIT技術に関する経営資源の質・量が脆弱な球団のファンにとっては、野球がつまらなくなってしまう恐れがあります

統計データと併せることであらゆることが盗める

ホークアイはボールや体の位置を追跡するシステムなので、直接的に癖やサイン(手や体のサイン)を読むことはできませんが、映像解析や行動パターン学習と組み合わせると、間接的に予測することは可能です

例えば統計データと組み合わせ、特定の投球フォームやリリース角度が特定の球種と結びつく場合、それを予測することはできます

・・・・・・・・・・・・・

ここからは公平性も確保したほうがいいと思うので、チャットGPTによる文章になります。

ホークアイのデータを使って打者・投手の癖やサイン傾向を推測する方法をステップごとに整理します。

ステップ1:データ取得
対象データ
    •    投球データ:リリースポイント、球速、球種、回転数、軌道
    •    打者データ:スイング軌道、スイング速度、バットの角度、打球方向
    •    守備・走塁データ:位置情報、移動速度、スタート反応時間

ステップ2:クセの抽出
投手の例
    •    リリース位置や腕の角度から「球種ごとの特徴」を抽出
    •    左右のバッターに対する球速や球種の偏りを分析

打者の例
    •    スイングのタイミングやバット軌道から「苦手球・得意球」を判定
    •    左右投手に対する打撃傾向を統計化

ステップ3:パターン化・予測
    •    過去のデータから「ある状況での投手/打者の行動パターン」を統計化
    •    例:
    •    投手Aは2ストライク時にスライダーを70%投げる
    •    打者Bは速球に対してスイングが早くなる

ステップ4:サイン傾向の間接推測
    •    捕手の手のサイン自体は直接見えなくても、投球内容の統計パターンから予測可能
    •    例:特定のコースに特定の球種が出やすい → 捕手サインの傾向を推測

ステップ5:試合での活用
    ・  監督、コーチ、選手へのリアルタイム情報提供
    •    過去データから「次の球種・打者の対応」を予測
    •    戦略決定や守備位置の最適化に利用

ポイント
    •    ホークアイは「データの精密な可視化と分析」に強い
    •    サインそのものは直接見えなくても、動作パターンから統計的に予測できる
    •    AI・機械学習と組み合わせると、精度が高まる

ホークアイで丸裸

このホークアイ(+統計データ)は、表向きには「自球団の選手のデータ解析と、それによる指導や作戦上のアドバイスなどに活用している」とされていますが、ビジネスで考えるならそれだけなわけはないことはお分かりですよね。

このようなことを言うと「そんなことはしていない」と言いたいファンもいるでしょう。しかし、ボランティアや教育目的である高校野球ならまだしも、多額の資金が絡んでいるプロ野球において、サインパターンや選手の癖を盗む技術があるというのにそれを活用しないのはビジネスとしてあり得ません

当然、他球団の選手のデータ解析と、それによる癖や弱点の発見などもできます。自球団の選手の映像の他に、試合の際には相手球団の選手の映像も録っているのです。
また、すべての人の動きを把握できるため、サインパターンの分析・解読もできます

「自球団の選手にしかやらない。他球団の選手にはやっていない。癖やサインパターンを盗むような卑怯なことはしない」なんて言うファンがいたとしたら、その方は昭和の望遠鏡でサイン盗みをしていた時代で止まっています。それか、このようなデータ分析をしていることを頭ではわかっているけど現実から目を背けているファンでしょう。

OB選手は「そんなことはしていない」と言うでしょう。そもそも、サイン解読に関する話はタブーです。下手にバラすとOBとしての仕事を失います。また、選手には余計な負担をかけさせないためにサイン解読の話はしません。さらに、そのOBが現役の頃にはこのような技術はありませんでしたから、知らなくて当然です。ホークアイは2020年(本格導入は2023年)からですので。

ファン向けに公開

ホークアイのデータをファン向けにも公開するようになったそうです。

https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2037151.html

これは新たなファン層の獲得にはつながると思います。一方で、今回の技術を知ったことで冷めてしまい離れるファンもいるでしょうから、プラスマイナスゼロになると思います

でも当たり前ですが、公開されるデータは一部にすぎません。素人が見てもわかりにくいものや、企業秘密に関わるものは公開されません
おそらく、公開する範囲についての同意を12球団で得たためにこのたびの公開になったのでしょう。

ホークアイが野球の勝ち方を変えた

このホークアイ(+統計データ)に、次回見ていくAIによる動作分析を加えることにより、相手球団のサインパターンや選手の癖は丸裸になってしまうのです。

そして、IT技術力の高い球団は他球団が対策をしてきてもすぐに対応できてしまうのです。

これが2020年以降のプロ野球の勝ち方と言うか、優勝の仕方です

今回はホークアイについて見ていきました。次回はAIについて見ていきます。

今回もありがとうございました。