みなさん、こんにちは。
今回は僕が2次試験を解いてみた件について、そのレポートをお送りします。
僕は変わった趣味なのか、合格してからも本試験の問題を解いています。予備校講師として難易度や傾向を知っておく意味で解いたほうがいいという面もあります。
1次試験と同じく、2次試験も問題が公開された後に毎年解いています。もちろん、受験生と同じように1日で4事例解いています。
それでは、今回もよろしくお願いします。
自分の腕は錆びついていなかった
まず、事例Ⅰを解いているときに思いました。自分の腕は錆びついていないなと。
意外と80分のプロセスと言うか、やり方は覚えていました。強調表現やリンクワード(ヘッダーキーワード)への反応も含め、身体が勝手に反応していたのです
もちろん知識については定期メンテナンスを行っているのである程度なら錆びついていないことは予想できましたが、80分のプロセスや与件文の解答根拠になる部分を見つける暗黙地的なものまで錆びついていないとは思っていませんでした。
事例Ⅰ
事例Ⅰは試験後にも「なんだあの与件文の長さは!」という感想が勝手に聞こえていたので、受験生がタイムマネジメントで苦労したことは知っていました。

以下が事例Ⅰの感想です。
与件文が長かったが、設問が4問なので詳細分析と解答文の記入はラク。と言っても、全体戦略まで30分で終えられたので、詳細分析の解答文の記入は1問12分程度かけられる。
要求文字数は150字のものもあったが、解答内容の材料が多いのでそこまで苦ではない。
前半2問はラク。ここで点数を稼げないとそれだけでB評価(50点台)以下が確定する。
第1問の強みはどれだけ圧縮して解答内容を入れられるかがポイント。弱みは課題の形で書かれているので変換が必要。機会と脅威はわかりやすく書かれている。
第2問は設問文を読んだ段階でチャネル戦略と双方向のコミュニケーションのことが出てくると想起できていれば、与件文中にある解答内容にすぐ反応できる。
後半2問は難しく考えてしまうとドツボにハマるので、「80分で診断士受験生が考えられるのはこの程度だ」と割り切って解答していい。
第3問は「事業部制組織にする」という確証が与件文にあるので、そこで思い切って書ける。理由は与件文にあるのでそれを抜いてくればいい。
第4問は与件根拠がいくつかあり、それを抜いてくれば少なくとも「負けない戦い」はできる。
おそらく後半2問で難しく考えてしまう受験生や与件文の長さに圧倒されて時間切れになる受験生が多いことが予想されます。これなら前半2問をうまく解答でき、後半2問は「負けない戦い」ができればA評価(60点台)は固く、後半2問が勝てるとS評価(70点台以上)という予想です。
ちなみに、事例Ⅰのモデル企業は神戸にあるこちらの企業だそうです。
早稲田出版(TBC)が毎年、モデル企業を紹介しています。ただし、中には公開できない企業もあるそうです。
令和7年度で言うなら、事例Ⅰ・Ⅱのモデル企業は公開していますが、事例Ⅲのモデル企業は(突き止めてはいるようですが)公開できないみたいです。
事例Ⅲは製造業なので、「こんな問題点があります」というのが公開されると品質の面を疑われてしまうので、都合が悪いのだと思います。
事例Ⅳは財務データを扱うので、こちらも非公開になりやすいです。架空の会社ということも多いようです。
事例Ⅱ
事例Ⅱは逆に与件文が少なくてタイムマネジメントはラクだったと思います。時間が余ったので途中退出した受験生もそこそこいた話を聞いています。

以下が事例Ⅱの感想です。
今度は逆に与件文が少なく、これだけでも(事例Ⅰも含めて)動揺する受験生が多そう。
各設問の解答内容は与件文を読んだ段階でおおよそは見えてくる。
あとは適切な段落に対応づけができたか、強みを適切な設問にきちんと対応させているかで勝負が決まる。時間切れになることは考えにくい。
ここでポエム解答を書いてしまうとそれだけでB評価(50点台)、それが2問あるとC評価(40点台)。
逆にA評価(60点台)は取りやすいが点数としてはそこまで伸びず、S評価(70点台以上)は余程のクリティカルヒットでないと得られない。
ポイントになるのは第2問。ダイナミックプライシングが話題になっているが、これは令和5年度のサブスクリプションのように、書けたからと言って大きく有利になることはなく、同様の趣旨の内容なら点差はつかない。
また、「空き時間」のほうばかり書いてしまい、意外と「混雑時間」のほうの策を忘れてしまいがち。ここを忘れてもそれほどのダメージにはならないが、5点くらいの差はつく。
第1問については、顧客と自社の内容がきちんと第2〜4問と対応しているように書く必要がある。なんでもかんでも強みや弱みを入れればいいものではない。
ちなみに、事例Ⅱのモデル企業は柏にあるこちらの企業だそうです。こちらは一般人でも利用できるので、今度行ってみようと思います。
https://www.try-mark-conditioning.com
事例Ⅲ
事例Ⅲは難しかったという意見を聞いていました。ちなみに、実際に解くまでは「何が」難しかったのかの情報はあえて仕入れませんでした。

以下が事例Ⅲの感想です。
課題(問題点)はわかりやすく、改善策を出すこと自体は簡単だが、第2〜4問のどれに当てはめればいいかが非常にわかりにくい。いわゆるギャンブル大会になる。このパターンは過去にも何回か出ているが、点差はそれほどつかない結果になっている。ほとんどの受験生が50〜70点の範囲に入っている。
改善策の質がそこまでではなくても、切り分け(対応づけ)が間違わなければその時点でA評価(60点台)は確定。改善策の質も伴うとS評価(70点台)。
予備校の模範解答ですら切り分けがバラバラなので、おそらく問題点の漏れがないたらB評価の後半(55〜59点)になる。それだけでも十分。
第4問が最も対応づけがしやすい。最後の段落にある「品質」や「強度」から、その前にある接着剤や成形機の段落につながる。
第3問は設問文に工程「管理」とあるので、生産管理系が来る。ただしコストにつながるものは第2問で使うのでそこは切り離す。そうすると生産計画や生産統制、資材発注のことが理論で出せて、効果に「リードタイム短縮」を書けばいい。
第2問は残った問題点を入れればいい。コストに関連していることと、工程に関連するかどうかを確認することも忘れずに。
ちなみに、事例Ⅲのモデル企業はこの記事の作成段階ではまだわかっていません。
事例Ⅳ
最後は事例Ⅳですね。電卓が必要なのでスタバで解いていました。

以下が事例Ⅳの感想です。
第1問の経営分析、第4問の記述問題は無難にできる。指標がパーフェクトで第1問(設問2)と第4問が8割合っているなら、それだけで50点になる。
第2問のCVPは複数製品のCVPが計算問題集のレパートリーにある人や答練などで解いたことのある人なら対応できるが、そうでないとお手上げか。
対応できる人でも(設問3)は最低販売量の制約もあったため、ここは手をつけなくてもいい。
第3問は意外と取れる。第2問にも言えることだが、設問文のボリュームの割に半分くらいは意味のない文章なので、それをカットして計算に必要な文章だけに注目すれば案外ラクに取れる。
運転資本がまた出てきたが、さすがに3年連続で出てきているので対応できないとまずい。最初の運転資本のCOFを投資時にもってくるか、1年目末にもってくるかで予備校の見解が分かれているが、これはどちらかになっていればOK。
A評価(60点台)を取るには、第1・4問を確実に取り(指標パーフェクト+コメントや記述部分を8割取り)、①第2問の(設問1・2)、もしくは②第3問の(設問1・2)を取ればいける。
①・②両方できるか、②でさらに第3問(設問3)まで合うと60点台後半は固い。
そのため、第2問で複数製品のCVPを知らなくて第2問を全部落としても65点くらいなら狙える。
事例Ⅳは財務データを扱うこともあり、毎年モデル企業はなく架空の企業で問題を作成しますが、今年はもしかすると、福島県の会津にあるこちらの企業かもしれません。
今回は2次試験を解いてみての感想を述べていきました。
今回もありがとうございました。