良い意味で

コミュニケーション

みなさん、こんにちは。

今回は「良い意味で」をつければ何でも言っていいのかについて見ていきます。

水曜日のダウンタウンでも昔、「いい意味で」をつければどんな悪口でも怒られない説、というのがありました。

でも、本当にそうなのでしょうか?
今回はこちらについて見ていきます。

それでは、今回もよろしくお願いします。

僕が実際に言われた例

僕も「良い意味で」について、こんなことを言われたことがありました。

とある発表をした後、知り合いの参加者から送られてきたメッセージです。

サトシさんらしい、明るく謙虚さもありつつも少し俺様感のある(良い意味です)発表になってましたねぇ
また後ほど関わりもあるかと思いますのでその時はよろしくお願いします。

正直、モヤモヤしました。「明るく謙虚さもありつつ」だけで終わっていればむしろポジティブで捉えることができたのですが、その後のフレーズでモヤモヤに変わりました。

この人は以前からの知り合いで一緒に仕事をしたこともある方だったので、一気に不信感が来たわけではありませんが、なんかモヤモヤしたのです。

また、公務員のように真面目な方なので、普段の性格からすると「良い意味で」なんて使わない方です。それがなぜ、今回だけ「良い意味で」と言ってきたのでしょうか
「もしかして、これは本心を隠すためにオブラートに包んだだけで、本心は俺様感があったと思っているのでは?」と考えてしまいました

「良い意味で」をつけても意味はない

さて、今回の「良い意味で」をつけることですが、結論から言うと「良い意味で」をつければネガティブ発言が中和されるわけではありません
多くの場合は意味が薄いか、逆効果になります。相手には「フォローしてるつもりでも、本音はネガティブ」というメッセージとして伝わりやすいです。

なぜ「良い意味で」が意味なく感じられるのでしょうか?

①内容がネガティブなら印象は変わらない

人は評価語そのもので印象を判断します

そのため、「俺様感がある」と言って「良い意味で」と付けても、評価語がネガティブ寄りなので、「俺様感がある」というネガティブな印象だけが残ります

他にも「良い意味で普通じゃない」とか「図太いよね。良い意味で」と言っても、それは相手からすると「普通じゃない」、「図太いよね」の印象しか残りません

このように、「良い意味で」は意味内容を変える力はありません
言っている本人はこれをつければネガティブからポジティブに変わるだろうと思っているかもしれませんが、実際は全く変わっていません。いくら付けてもフォローになっていません。

そもそも、「良い意味で普通じゃない」とか「図太いよね。良い意味で」など、「ネガティブ語+良い意味で」は構造的に矛盾し意味が成立しないので、聞き手は混乱します。

②予防線・免罪符に見える

「良い意味で」をつけるのは、失礼回避の自己防衛の心理があります。つまり、批判したいけど嫌われたくないという思いです
「悪く言っている自覚はある。でも責任は負いたくない。だから『良い意味で』を付ける」というカラクリです。

しかし、上記の①のように「良い意味で」は意味内容を変える力はない、本体のフレーズ(評価語)によるネガティブな印象だけが残ってしまうため、相手側からすると「逃げながら言っている、悪口を言いたいだけ」と感じられやすいです

つまり、「良い意味で」は悪口の前に貼っている予防線や免罪符だと思われてしまい、良い印象は抱きません

「良い意味で」をつけても、現実には「皮肉っぽい、上から目線、本音は悪口、雑なフォロー」と受け取られやすく、信頼は上がるどころかむしろ下がります

③本当に良い意味なら言い換えられる

そもそも、本当に良い意味で言うならそのままポジティブな表現で言えばいいのです

例えば「普通じゃない」なら「個性的、独自性がある」と言えばいいですし、「図太い」なら「芯があって動じない、メンタルが強い」と言えばいいだけです。
ポジティブ語に置き換えられるなら、「良い意味で」は不要です。逆に置き換えられないなら、それは本音がネガティブということです

その証拠に、ポジティブな価値を伝えることが得意なほめ達では、「良い意味で」とつけることをスキルとして紹介していません
また、他にもコミュニケーションやモチベーションの本をいくつか読みましたが、「良い意味で」をつけてみましょう、というスキルはどこにもありません

つまり、「良い意味で」をつけることはポジティブなコミュニケーションにはならないということです。

もしくは、そもそも言わない手もあります。冗談でも悪く受け取られてしまう可能性がある表現なら、「良い意味で」とつける前にそもそも言わなければいいだけです。これを言ってしまったために、相手にモヤモヤ感を与えることになります。

今回は「良い意味で」をつけることについて見ていきました。

今回もありがとうございました。