みなさん、こんにちは。
今回もドメイン設定を強化する内容となります。
それでは、よろしくお願いします。
今回のサムネ画像は、観念価値が高そうなアンパンマン列車です。これは岡山~高知の特急南風用の車両で、赤バージョンと黄バージョンがあります。
情緒的価値で差をつける
「情緒的価値」ってやりましたよね。診断士のみなさんなら企業経営理論のマーケティング戦略の部分で見ていると思います。具体的なポジションとしては製品戦略(後日見ていきます)ではありますが、これは差別化という事業戦略につながることなので、このタイミングで見ていきます。
情緒的価値の対義語は、機能的価値です。機能的価値とは、製品やサービスが持つ「実用的・論理的な価値」のことを指します。つまり、「使える」「役に立つ」「問題を解決してくれる」といった合理的な価値です。
例えば掃除機ならゴミをしっかり吸い取る、音が静か、コードレスで使いやすいなどです。スマートフォンなら高画質のカメラ、バッテリーが長持ち、処理速度が速いなどですね。配送サービスなら確実に時間通りに荷物が届く、追跡ができる、というものでしょうか。
それに対して情緒的価値とは、製品・サービス・ブランド・体験などが人々に「感情的な満足」や「心のつながり」をもたらす価値のことを指します。
これは「理性に訴える価値」である機能的価値(使える、便利、安全など)とは異なり、「感じる価値」に重点を置いた概念です。つまり、情緒的価値は「感情に訴える価値」ともいえます。先ほどの「効果はワクワクするものにする」というのも情緒的価値です。
情緒的価値の例としては、ディズニーランドでの一日が「夢のようだった」と感じることが挙げられます。他には「手書きのメッセージ付きのプレゼントに感動する」とか「この製品を使うと最先端をいっている自分ででいられると感じる」などです。
主な情緒的価値の要素としては、安心感、共感・つながり、自己表現・アイデンティティ、満足感・喜び、懐かしさ・感動などがあります。今の例もこの中のどれかに当てはまり、どれも主観的なものです。
そして、今は機能的価値より情緒的価値が差別化を図る上で重要とされています。
現代では、製品の機能や価格だけでは他と差別化しづらいため、「感情に訴える価値」を提供できるブランドや企業が強く支持されます。SNSや口コミを通じて、人は感情を共有しやすくなったため、情緒的価値はますます重要になっています。
例えば僕なら機能的価値(コンサル、講師など)では差がつきにくくても、「相談することでスッキリできる」とか「ほめられてやる気になる」とか「メリハリをつけて教えてくれる」のような情緒的価値では差をつけることができます。
そして、この情緒的価値に加えて、最近は「感覚価値、観念価値」もマーケティング戦略として重要な要素になっています。令和6年度の診断士2次試験を受験された方は事例Ⅱの第2問で出てきましたよね。
今は情緒的価値、感覚価値、観念価値に目を向けることがトレンドになっています。これらは人柄や満足度など主観的なものになりやすく、差別化しやすいです。一方で機能的価値、基本価値、便宜価値の部分は差別化しにくくなっています。
ついでなので、令和6年度の診断士受験生からよく聞かれた感覚価値と観念価値の違いについて、チャットGPT先生の解説を見てみましょう。
感覚価値
感覚価値とは、製品やサービスがもたらす五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)に訴える価値のことです。見た目の美しさや手触り、香り、音、味など、感覚的な快さ・心地よさを通じて感じる価値です。
視覚:高級感のあるデザイン、鮮やかな色彩
聴覚:ドアを閉めたときの上質な「カチッ」という音
触覚:滑らかな手触りのスマートフォンケース
嗅覚:ホテルのロビーに漂う上品な香り
味覚:手作り感のある深い味わいのスイーツ
観念価値
観念価値とは、製品やサービス、ブランドなどが持つ理念・信念・象徴性に基づく価値です。これは、「その商品が何を意味しているか」「どんな考え・メッセージを体現しているか」といった社会的・文化的・道徳的な価値観に共鳴することから生まれるものです。
現代の消費者は、モノを買う際に「その背後にある思想や社会的意義」も意識するようになっています。観念価値は、ブランドロイヤルティやファン形成、差別化に強い力を持っています。
はい、先生ありがとうございました!
まとめると、違いはこんな感じです。
機能的価値:実用性・利便性など
情緒的価値:心のつながり・感動など
感覚価値:美しさ・心地よさなど五感に訴える価値
観念価値:信念・理念・社会的意味に訴える価値
コンサルや講師業のようなサービスは、この情緒的価値、感覚価値、観念価値こそが差別化を図る大きなカギになります。
サービス業の対策として、不安を取る、ある程度の品質を確保する、品質のバラツキをなくす、というものがありましたよね。無形性、非均一性(品質の変動性)、不可分性、消滅性(非貯蔵性)、需要の変動性の対策ですね。
例えば、わかりやすくサービスの内容を示して不安を取ることをしないと顧客は実力の良し悪しを判断できないため、顧客のほうから仕事を依頼できません。
今回は情緒的価値などについて見ていきました
この主観に訴える価値が差別化のカギになりますので、ぜひキャリア分析の参考にしていただけたらと思います。
今回もありがとうございました。