みなさん、こんにちは。
今回は相手への敬意などについて、いまいち身につけにくいと思われている方に対して身につけるためのコツをお送りします。
それでは、よろしくお願いします。
理屈はわかるけど・・・
僕のブログでは、活躍する診断士に必要三大態度(ポジティブ・楽しい・謙虚)のうち「謙虚」の前提にあるスキルの「相手への敬意」というのをこれまで何度も見ていきました。
相手への敬意などは、敬意、感謝、尊重、労をねぎらうこと、背景の事情を考慮することが該当します。
たとえ相手が不快なことをしてきても、相手の背景にある事情を考慮(想像)し、敬意と感謝の気持ちをもちながら相手の労をねぎらい、(不快と思われる)相手の行動を尊重するというものでした。
これがうまくできるようになると、相手に不快感をもちにくくなり、メンタルのダメージが軽減されます。
・・・・・・・・・
はい、理屈はわかりました。でもなかなか実践できなくて、つい知り合いや街ゆく人が不快なことをするとイライラしてしまうんです。
という方も多いのではないでしょうか?
確かに、理屈がわかってすぐにできるようなら、みなさんメンタルを崩したりしませんよね。精神科や心療内科の患者はほとんどいなくなるでしょうし、著書がベストセラーにもなって世間的にも有名になっているでしょう。
理屈ではわかっていてもなかなかできるようにならないから、多くの人が困っているのです。
そんな方への処方箋
相手への敬意などの理屈はわかるけど実践ができない方への処方箋が、「ポイントのストック」です。
「ポイント」は「ネタ」と捉えてもOKです。
例えば上司に怒られたとき、先輩からダメ出しを食らったとき、朝の通勤電車で体をぶつけられたとき、帰りの通勤電車で隣に汗臭い人が乗ってきたときなど、不快なことは1日に何度も起きていると思います。そして、そのひとつひとつが「ポイント(ネタ)」になります。そして、この「ポイント(ネタ)」をストックしていきます。
つまり、相手への敬意などを出すポイント(ネタ)のストックをどんどん貯めていくのです。このポイント(ネタ)のストックが少ないと、知り合いや街ゆく他人に対してイライラしやすくなります。
言い方を変えると、知り合いや街ゆく他人にイライラしやすくなるということは、まだ相手への敬意などのポイント(ネタ)のストックが不足しているということです。もし「理屈ではわかるけど・・・」と思っていらっしゃるなら、イライラすることに対する相手へのねぎらいのポイントが少ない(足りない)のかもしれません。
「相手への敬意など」はストックの概念
実は、三大態度の「ポジティブ・楽しい・謙虚」はフローの概念で、意識してやっていき経験によって能力が上がるものであるのに対し、「相手への敬意など」はストックの概念で、ストックを増やせば増やすほど能力が上がるものになっています。
「ポジティブ・楽しい・謙虚」は意識すればそれなりに身につきます(謙虚は相手への敬意などが前提なので、そのストックがないうちは見せかけのものになります)。経験していくほどうまくできるようになります。
しかし、意識していくやり方で相手への敬意や感謝、尊重、背景の事情の考慮、労をねぎらうことをやろうとすると、納得していないのに無理やり感謝しないといけない、こっちは被害者なのに相手の労をねぎらうのはおかしい、などという思いが出てしまい、スムーズにできるようになりません。
不納得感、被害者意識、プライドの高さなどが相手への敬意などを出すことについて邪魔をしてしまうのです。だから意識的にやろうとしてもうまくできないのです。
つまり、「相手への敬意など」のそれぞれの要素について、それを出すポイント(ネタ)のストックが少ないから、不納得感、被害者意識、プライドの高さなどが優先的に出てしまうのです。
ということは、敬意や感謝、尊重、背景の事情の考慮、労をねぎらうことのそれぞれについて、それを出すポイント(ネタ)のストックを増やしていくのです。それにより、不快なことが起きても不納得感、被害者意識、プライドの高さなどが出てこないようになります。
僕の場合、感謝のポイント(ネタ)のストックはかなり増えました。しかし、背景の事情の考慮と労をねぎらうことのポイント(ネタ)のストックは少ないです。だから街ゆく他人のちょっとしたことでイライラしがちなのです。
例えば電車に乗っていて汗臭い人が隣の席に来るとイライラしてしまいます。それは僕の中で「汗臭い人は暑い中、外で頑張って働いてくれていた」という背景を考慮し、相手の労をねぎらうことがポイント(ネタ)としてストックされていないからです。
逆に言えば、これをポイント(ネタ)として新たにストックすれば、電車で汗臭い人が隣の席に来てもイライラしにくくなるということです。

イライラはパーソナルスペースを広く確保できるところに行けば解消できます
不思議なことに、イライラしたものについて、新たにポイント(ネタ)としてストックすると、イライラが緩和されます。
どうしてもストックすることが無理なこともあると思います。その場合は以前お伝えした「思考を停止する」スキルを使ってOKです。「・・・・・」とするやつですね。
今回は相手への敬意などについて、ポイント(ネタ)をストックすることを見ていきました。
相手への敬意などの各要素について、ポイント(ネタ)をストックするほど、不快なことが起きたときでも相手の背景にある事情を考慮できるようになり、敬意と感謝の気持ちをもって相手の労をねぎらうこと、相手の行動を尊重することができるようになります。
ぜひ、ポイント(ネタ)をストックしていただけたらと思いますし、僕もこれからどんどんストックしていきたいと思います。
今回もありがとうございました。