みなさん、こんにちは。
前回までは僕のビジネスモデルや製品戦略をお送りしてきましたが、「お前の話ばかりでいい加減飽きてきたぞ!」という方もいらっしゃると思います。そうですよね。ここまで1ヶ月近く、僕自身のことしか述べてきてこなかったので(笑)
そこで今回は、他の診断士の方が何をされているかについてお送りします。
一部は単価や月収など価格戦略(次回以降でも見ていきます)に関わる話にもなっています。
それでは、今回もよろしくお願いします。
今回のサムネ画像はアンパンマン列車です。高松~松山の特急いしづちにしてみました。キャラクターがたくさん描かれていますね。みんな何をしているキャラでしょう?
企業内と独立
まず、企業内診断士と独立診断士の割合について見ていきます。
多くの方は企業内です。特に1年目の診断士は9割以上が企業内診断士です。
診断士になって3〜5年目の人ですら、企業内が7割、独立が3割という統計もあります。
また、「独立」の中には診断士のみで活動している人もいれば、税理士や社労士などとのダブルライセンスで活動している人もいます。そのため、診断士のみに限ると「独立が3割」というのはもっと低くなります。
ダブルライセンスで多いのが税理士、社労士、行政書士、IT系(ITストラテジストなど)ですが、弁護士もいます。あと、稀ですが会計士もいます。
さらに、企業内でも金融機関や公務員のように副業が一切認められていないところもあれば、全面OKというところもあります。近年の働き方改革によって副業が認められやすくなっていますが、それでも一切認められていない企業も2割ほどあるみたいです。
僕がお手伝いをさせていただいております、大阪府診断士協会のゆるつなカレッジで取った統計でもほぼ同じようなデータでした。
診断士としての活躍
最も多くの方がやっているのは、研究会に入って毎月参加することです。「毎月第1金曜日」など、定期的に研究会が開催されています。幽霊部員である場合も含めれば、1個か2個くらい研究会に入っている人がほとんどです。
また、研究会とは別に協会のスキルアップセミナーやイベントに参加することも多いです。
次に多いのが補助金申請ですが、こちらは行政書士の独占業務になるので今後は状況が変わってくると思います。今より減るか、制約がある中で行うか、というところでしょう。
その次に多いのがコンサルティング業務です。僕の本業もこれですが、ここでようやく診断士っぽい業務が出てきました。これは独立診断士なら自分で獲得した案件ですが、企業内診断士なら先輩の手伝いとかチームでやるものが多いです。
他には地域支援、教材作成、講師業、執筆、NPOでの支援など、活躍は多岐に渡ります。
あと、1年目の方だと一発合格道場やタキプロなどの受験生支援も行っています。
逆に2年目以降は青年部での活動や協会の委員としての活動を行う人も出てきます。
ただし、2年目以降でも診断士としての活動の方向性が決まらないこと診断士が多い統計データも出ています。だからこそ、僕は四国キャリア分析合宿でキャリア分析をたくさんしてきました。
診断士としての活動時間
当たり前ですが、独立診断士はすべて診断士としての活動に時間を使える一方で、企業内診断士は本業の合間に診断士活動をすることになります。具体的には、平日の夜や土日に診断士としての活動をします。そのため、企業内診断士は独立診断士に比べると診断士としての活動時間は短くなります。
1ヶ月の診断士としての活動時間が50時間超の人は20%です。これは独立診断士ですが、例えば税理士や社労士とのダブルライセンスの人だとそちらのほうの活動時間が長くて診断士としての活動時間は短いという場合もあります。
一方で、10時間未満、10〜30時間がそれぞれ25%くらいです。全く活動していない人(0時間)も10%ほどいます。こういう人は企業内診断士です。
診断士としてのスキルアップの方法
診断士としてスキルアップをどのようにしているかも気になりますよね。スキルが不足していることや、活動時間が取れずスキルアップに時間を回せないことについては、多くの人が悩んでいます。
スキルアップは、大抵の人が上記のように研究会や勉強会で行っています。また、上記のように協会のスキルアップセミナーやイベントに参加することも多いです。それ以外の部分は書籍や動画によるインプットが多く、かける費用としては少なめです。そのため、専門性は向上できるかもしれませんが、やはり向上幅はそこまでありません。
一方、プロコン塾や養成講座などで大金をかけてスキルアップを図っている方も、少ないですがいます。こちらのほうが能力が向上しやすい上に、仕事をもらえるネットワークも構築しやすいです。
診断士としての収入
ここからは気になるお金事情です。
まず、これも当たり前ですが独立診断士のほうが診断士としての収入は多いです。他に本業があるわけではないので、診断士としての収入がないと食べていけません。
逆に、企業内診断士は本業の収入と診断士としての収入を分けて考えないといけません。これは別に税金(所得税)のことを言っているわけではなく、例えば「俺は年収1500万円だぜ」と自慢しているけど、実は診断士としての活動は数万円で、他は全部本業の収入というカモフラージュがあるからです。
年収だけでいいなら、本業の会社の年収が高い人が良いことになってしまいますからね。あくまでここでは「診断士としての収入」に限定させてください。
昇給とか資格手当の支給など、診断士としての活動は一切していないけど本業の収入が上がった人も多いです。
前置きが長くなってしまいましたが、診断士としての月収のデータをご紹介します。
まず、全く収入がない(0円)人が20%くらいです。こういう方は受験生支援などボランティア活動を行っているだけの人か、それも含めて診断士としての活動を全くしていない人です。
そして、0円ではないけど10万円以下の人が20%くらい、10〜50万円の人が15%です。
一方で、独立診断士など診断士活動を本業としている人は月収が50〜100万円や100万円超ということが多く、前者は15%、後者は30%くらいです。
こうして見ると、二極化していますね。
単純計算ではありますが、この月収の12倍が診断士としての年収になります。
また、独立診断士のほうが単価は高くなります。参考までに、中小企業診断協会では報酬金額の推奨額を規定していて、独立診断士はこれをもとにご自身の活動の単価を決めています。
診断業務:10.8万円/日
経営指導:9.8万円/日
講演:12.7万円/件
経営指導顧問:13.2万円/月
今回は他の診断士が何をしているか、どれくらい稼いでいるのかをお送りしてきました。
今回もありがとうございました。