地方公共交通機関のあるべき姿とは②

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みなさん、こんにちは。

今回の地方公共交通機関について述べていきます。
地元の人って、公共交通機関を望んでいるのでしょうか?
また、地方のあるべき公共交通機関はどのようなものでしょうか?

今回はそれを見ていきます。
それでは、今回もよろしくお願いします。

残してほしい。でも・・

前回のように、赤字路線であることや自然災害が起きたことを機に廃線にする話になると、地元住民は「鉄道を残してほしい」と言います
しかし、実際に鉄道を利用するかと言えば、ほとんど利用しません。本音は車があるから鉄道に無関心という人が多いです

地方ではマイカーでの移動が基本で、鉄道を利用する機会はほとんどありません。一家に一台どころか、家族一人に一台というくらいの車社会で、何年も鉄道を利用したことがないという人もザラにいます。
高齢者の運転免許の返納が話題になりますが、地方ではマイカーがなくなると死活問題になってくるため、なかなか免許を返納しません。また、免許返納をしている人でも路線バスには関心はあっても鉄道には関心はないことが多いです。そのため、ますます鉄道を利用しません。

地元の人に直接話を聞くと、本音が出てきます。

例えば家から病院やショッピング施設に行くとして、鉄道を使いますか?
まず使いません。なぜなら、鉄道は病院やショッピング施設にダイレクトにつながっているわけではないからです。どうせ最寄り駅からバスに乗り換えたり歩いたりするくらいなら、マイカーで家から直接向かおうと考えますよね。これは高齢者ではなく若い人でも同じだと思います。

それが地元の人の本音です。いくら鉄道の路線があっても、地元の人が移動したい方向に向かっていなければ意味がありません

都会なら地下鉄や路面電車があって市街地や病院などへのアクセスが確保されています。しかし、田舎はそんな器用に路線は延びていません

路線と地元住民の移動ニーズや生活に一致しているか。利用客が欲しいのは柔軟にいつでもどこにでも移動できる手段です

じゃあバスってこと?

では鉄道を廃止してバス転換をしたらどうでしょうか?
確かに病院やショッピング施設にはダイレクトに行けるようになります。

しかし、道路の渋滞があって定時性に難点がありますし、スピードも鉄道ほどは出せません。
また、バスだと「地域の魅力」にならないのです。つまり観光客を呼べません

鉄道とバスを比べると、広告効果や外部への訴求力が鉄道のほうが強いです
例えば観光列車ができるとなると地元は盛り上がりますが、観光バスが来るとなっても地元はそこまで盛り上がりません。バスでは観光客は来ないのです。

また、上記のとおり地方は車社会なので地元民は車を利用します。鉄道には高校生(+わずかな高齢者)くらいしか乗りません

そのため、赤字で廃線にするような地方の路線では、鉄道を廃止してバス代行にしても数年で廃止されます

実際、広島県と島根県を結ぶ三江線が廃止された際に登場した代行バス路線は数年で一部区間を残して廃止されました。

そうなれば前回見たように地域の街の知名度やブランドも低下し、観光客は来なくなります
だからこそ、地元の自治体は鉄道を残すことにこだわっています

BRTなら?

では鉄道とバスの良いとこ取りでもあるBRT化はどうでしょう?
こちらは「BRT」ということで話題にはなります。実際、下記にあるJR東日本、JR九州ともにBRTの路線では専用のサイトや案内広告を出しています。

また、一般道を経由することで病院やショッピング施設にもダイレクトで行けます

さらに、専用道ではそこそこのスピードが出せますし、一般道よりも直線的に結んでいるので速達性は確保できます。一般道の区間が短いほど渋滞の可能性も減るので、路線バスよりは定時性が確保できます

ただし、さすがに鉄道ほどのスピードは出せません。BRTの専用道でのスピードは60km弱です。列車だと80kmくらい出すので、鉄道と比べたら速達性では劣ります。

なので、正直なところ今後は赤字の鉄道路線は自然災害が起きたら廃止をしてBRT転換が増えてくると思います
それなら被災した箇所を鉄道会社が復旧する必要はありませんし、被災していない箇所だけを専用道にすれば費用をかなり抑えられます

BRTの場合、中規模の街が近くにあるならむしろそこを始発にして器用にルートを設定したほうが有効です。

BRTの比較

BRTは細かく言うと東京や茨城にもありますが、ここではJR東日本(気仙沼や大船渡のエリア)とJR九州(日田のエリア)のBRTを見ていきます。

BRTをBRTとして機能させたいなら、専用道の割合をなるべく増やすことが求められます専用道の割合が多いほど鉄道のような位置づけになり、一般道の割合が多いほど普通の路線バスのような位置づけになります

専用道の多いJR東日本のBRT

JR東日本のBRTは、東日本大震災を機にできたもので、気仙沼線と大船渡線の2区間で導入されています(気仙沼駅で両者の乗り継ぎができます)。

https://www.jreast.co.jp/railway/train/brt

専用道の区間が長いことが特徴で、気仙沼の市街地も専用道です。その専用道に新しい停留所も作っています。
一方、南三陸や陸前高田、大船渡の市街地では一般道を走りますが、一般道では特急バスのようなバス停の間隔になっています。

「鉄道の代わり」という位置づけが強いため、本数も30分に1本あって多いです。

JR東日本のBRT

一般道の多いJR九州のBRT

JR九州のBRTは、集中豪雨を機にできたもので、日田彦山線の夜明〜添田の区間で運行されています。ただし、利便性の観点から夜明の近くの中規模な街である日田まで路線が延びています。

https://www.jrkyushu.co.jp/train/hikoboshiline

こちらは逆に専用道の区間は短く、元々の鉄道の3駅分しかありません。また、専用道の区間では鉄道駅以外に新しい停留所はありません。
一方、一般道の区間では普通の路線バスと同じようなもの(ほぼ路線バスの新路線)になっていて、バス停の間隔が短いです。

「路線バス」という位置づけが強いため、本数は1〜2時間に1本と少ないです。

JR九州のBRTは、一般道では田舎によくある自由乗降(指定区間ならどこでも止まってくれる)にしてもいいかもしれません。

JR九州のBRT

ただ、BRTだとしてもバスなので、近年のドライバー不足の中ではそう簡単にはできません。人材の確保が課題になってきます

ドライバーと言えば免許。免許と言えばほめ達です。ほめ達のスキルを活かし、教習所ではなくバス会社でもほめ文化を導入する手もあります。こうすれば、人材の確保の対策として有効です。

今回は地元の人の本音と、復旧する際の公共交通機関の姿について見ていきました。

今回もありがとうございました。