みなさん、こんにちは。
今日は診断士の1次試験まであと3週間となっています。
今回は、診断士試験に合格された方が診断士受験生と接する際に見ておいてほしい内容になります。
それでは、今回もよろしくお願いします。
受かったあなたと、残った受験生
あなたが診断士試験に合格した際、予備校やSNSで受験仲間がいた方も多いかもしれません。現実的には受験仲間全員が同じタイミングで合格することはなく、必ず誰かは「受験生」として残っていると思います。
そうすると、まだ合格していない受験仲間に対し合格者としてアドバイスや情報提供、伴走支援をしたいと考えていらっしゃるかもしれません。
しかし、これはリスクが大きいです。よかれと思って言ったことが、受験生にとって大きなプレッシャーやモヤモヤになっていることもよくあります。間違えると受験生の劣等感を刺激することになります。これまでの仲を崩壊させてしまうことにもなります。
また、相手が予備校生の場合、こちらが受験のアドバイスや情報提供をすると「余計なことを言うな」と予備校の講師からクレームが来ることもあります。クレームはないにしても、予備校の講師は受験生に「そんなアドバイスや情報は無視して私の指導に集中しなさい」と指示します。

ちなみに、僕はこれでこっぴどく怒られました
さらに、試験直前や不合格の結果がわかった直後は非常にナーバスになりますから、こちらからのアクションで相手の怒りを買うこともあります。これまでの「受験生の先輩と後輩」という間柄のときは何とも思わなかったけど、「合格者と受験生」の間柄になってしまったことでコンプレックスを刺激され、非常にナーバスになります。関係性が変わっていることに留意しましょう。
もちろん、1年目の診断士ならば一発合格道場やタキプロで「不特定多数の受験生」に対して記事を書いたり勉強会をしたりするのはいいのですが、「かつての受験仲間の受験生」に対して個別に連絡を取ることは、細心の注意が必要です。
結論:やめておきましょう
結論として、残った受験生への個別の連絡はやめておきましょう。
こういう受験生相手のことは、プロの受験アドバイザーや予備校の講師以外は軽はずみでやらないほうがいいと思います。かつての受験仲間の受験生に対して「こんな記事を作ったよ」とか「今度こんな勉強会がありますよ」と情報提供するのは避けましょう。なお、これは僕自身にも強く言い聞かせています。

「プロの」というのは、実際にお金をもらっている人のことを指します
受験生に対して合格者からアクションをかけると、受験生が主体的に意思決定をする妨げになります。合格者ですから、受験生としては「合格者が勧めているのだから、これが正解なのだろう」という思いがどうしても出てしまいます。そのため、受験生は自然と受け身になってしまい、自分自身で解決策を見出すことができず、内発的動機づけが高まりません。
だから自分では「自分からやっている感」を出したいのに、合格者が導いていてそれに対して「やらされている感」が出てモヤモヤしてしまうのです。それがあなたへの不信感や劣等感になり、これまでの仲を崩壊させることにもつながります。
私も大学受験や大手予備校での受験アドバイザー、9年間の診断士受験生活の中でいろいろな受験生を見ていきましたが、やはり合格前の「受験生どうしの関係性のとき」と、合格後の「合格者と受験生の関係性のとき」では明らかに相手の受験生が抱く印象は違います。後者になると、受験生は連絡をするほど劣等感を抱きます。合格直後はこれまで通り連絡してくれたけど、徐々に反応が鈍くなってきて、やがて連絡をくれなくなります。
かつての受験仲間の受験生は放っておくのが一番です。こちらからの連絡はやめましょう。あなたも診断士ならば前を向いて診断士の活動に専念しましょう。向こうが合格するまではかつての受験仲間は定期的連絡のリストから外し、その代わりに診断士仲間に対して定期的連絡をしていけばいいのです。
もちろん、価値観や性格が合ってとても仲の良い受験仲間もいると思います。そういう人に対してなら定期的連絡をしてもいいですが、その際は勉強の話はタブーです。基本的には優劣の意識、相対的な比較にならない話題をしましょう。勉強のことでアドバイスや情報提供、伴走支援が必要なら、向こうから話してきます。
精神科の医者やカウンセラーも同様です。医者やカウンセラーから話しかけることはありません。あくまで患者から話してくることを待っています。

相手が話しかけてくるのを待ちましょう。それが相手を信用していることにもなります。こちらから話しかけるのは我慢です
今回は診断士合格者としての診断士受験生との付き合い方について説明いたしました。
今回もありがとうございました。