みなさん、こんにちは。
今回は診断士の仕事において欠かせない「チーム」について見ていきます。
僕はこの記事が公開されるちょうど1年前に実務補習を受けていました。その際にチームでの作業の難しさを痛感させられました。今回の記事は1年前の僕自身にも言い聞かせたい内容になっています。
それでは、よろしくお願いします。
診断士はチームでの作業が多い
診断士は個人で行う仕事もありますが、チームで行う仕事が多いです。合格したら行う実務補習や実務従事はチームで行います。他にも補助金の仕事や本の執筆の仕事など、チームで行う仕事はたくさんあります。僕も完全に個人でやった仕事はほぼありません。
そして、チームでの作業をするに当たってはチームプレーが求められます。言い方を変えると、チームプレーができない人は診断士としての仕事がうまくいかない可能性が高いです。

例えば、チーム作業では他のメンバーへの報告・連絡・相談はこまめに行いましょう。「こまめなホウレンソウ」ってやつですね。また、他のメンバーから来た連絡はなるべくすぐに返信するのがマナーですよね。これらのことを適切にすることで、チーム作業の効率性や生産性が上がります。
しかし、これができない方が結構多いです。後でやろうと考えていると忘れてしまい、相手に迷惑をかけることにもなります。
こまめなホウレンソウの目的は、仕事を前に進めること、要求品質を満たす成果物を出すこと、ゴールイメージを達成することです。これを忘れてホウレンソウを怠る人がよくいますし、「そんなものいちいち聞くな」とか「自分で考えろと言う先輩もたまにいます。普段の仕事もそうですが、怒りや脅しで相手を従わせようとすると、ホウレンソウの頻度は下がり、これらの目的が果たせなくなります。
そのため、チームをまとめるリーダーやファシリテーターの必要性に気づかされます。

チームの他のメンバーとの調整などでチームプレーの大変さを知るのは1年目の診断士あるあるです
リーダーほど謙虚になる
チームでの作業をするということは、リーダーが存在するということです。リーダーがいると相手との連絡やチームのメンバーへの連絡が効率的になります。
しかし、だからと言って大きな態度を取ってはなりません。組織やコミュニティの中で目立つ存在になればなるほど、感謝や相手の労をねぎらう気持ち、謙虚さを備えていることが重要視されます。感謝や相手の労をねぎらう気持ちがある人は謙虚さが滲み出てきますので、人望があり、目立っても出しゃばりにはなりません。

特にまずいのは、以下にあるような「チームのメンバーを支配すること」です。
チームの他のメンバーを「支配」する人はNG!
チームでの作業の際、他のメンバーを威圧・支配して自分の考えを無理やり押し通そうとする方がいますが、これは絶対にNGです。これはリーダーに限ったことではありません。
このような人がチームにいると、チームでの作業はうまくいかないことが多いです。支配をしてしまうため他の人が意見を言いにくいだけでなく、チームを振り回されたり間違った内容で話が進んだりして効率性や生産性が大きく下がるからです。成果物の品質もかなり悪いものになります。
ちなみに、他のメンバーを支配する人は以下のような傾向があります。
- 自分ができないのは棚に置いて、文句ばかり言う、細かい指摘ばかりする
- 相手の気持ちを考えずに発言し、相手をパシリのように扱う
- 他のメンバーの意見を否定して自分の意見を押しつける
- 枝葉をどんどん動かすから意見がコロコロ変わる。そして周囲を振り回す
その結果、その支配する人が王様のようになってしまい、みんながその人の顔色ばかり伺うようになります。何か意見を言いたくても言い返せずそれに従うしかない状況になってしまいます。だから効率性と生産性が下がり、成果物の品質も悪くなってしまいます。
診断士の仕事は、クライアントはもちろん、他の診断士や士業の方、協会の方など、関わるすべての方々と「安心・信頼できて仕事ができること」が重要になります。いわゆる「心理的安全性」ですね。それが効率性と生産性の向上、成果物の品質の向上だけでなく、人脈・ネットワークや仕事獲得につながります。
「相手を支配しよう、こちらが上だ」というスタンスで仕事をしようとすると、心理的安全性を確保できないため、効率性・生産性・品質が下がり、人が離れていき、診断士として先がありません。
上から目線や怒っている雰囲気が文面から感じ取れる、自分の都合を押し付けている。このようなことをしているとトラブルやクレームにつながります。仮にこれらにつながらなくても相手への気遣いがなく失礼だと判断され、周囲の人は信頼をなくし黙って離れていきます。

批判・ダメ出しありきはチームプレーとしてNG!
チームでの作業の際に他のメンバーの意見や書類に対し批判やダメ出しをしてマウントを取ろうとする人がたまにいますが、これもNGです。
野党の政治家のような、ドヤ顔で批判やダメ出しだけして代案を出さないのは診断士のチームプレーとしてはふさわしくありません。「批判している俺カッコいい」は診断士としてふさわしくありません。
批判やダメ出しだけだと他のメンバーの信頼を失います。「いや、代案を出すのがお前の仕事だろ」とか「批判やダメ出しをすることが代案だ」は通用しません。
批判やダメ出し(良い言い方をするなら「指摘」)をした場合は必ず代案を出しましょう。もしくは「この方向でお願いします」など方向性を示してください。場合によっては「このフレーズはこっちのフレーズに言い換えたほうがいい」など、答えを教えてしまってもいいと思います。
他人がやったことには感謝の言葉を言う
ここまで見たように、診断士はチームでの作業が多いです。もちろん、他のメンバーが作業をしてくれることもあります。そのときにお礼も言わずに「できていないからやり直し」とか「これじゃ困る」と言ってくる方がいますが、これをやったらアウトです。 確かにやり直しにさせることもありますが、一言もお礼を言わないのはダメです。

きちんと「ありがとう」と言いましょう!
診断士の仕事は会社の上司と部下の関係ではありません。たとえチームのリーダーでもこういう態度を取ると相手からはもちろん、他のメンバーからも「失礼だ」とか「もうこの人とは仕事をしたくない」と判断され、ネットワーク・人脈が崩れていきます。

診断士の仕事は上司と部下の関係ではない。これは普段の仕事とは大きく異なる点です。
特に管理職の人や上司歴が長い人ほど気をつける必要があります
今回は診断士としての仕事で行う「チーム」について見ていきました。
今回もありがとうございました。