みなさん、こんにちは。
今回も診断士の知識の定期メンテナンスについてお送りします。
今回は定期メンテナンスをしていることのメリットです。言い方を変えれば、定期メンテナンスをしているとどう差別化になるかについて見ていきます。
それでは、今回もよろしくお願いします。
いろいろなことに気づける
これは僕が本当に実感していることです。診断士になって実務的なスキルや経験も増えてきたからこそ、知識とのシナジー効果も起きています。
定期メンテナンスをしていると全科目を横断しての知識ネットワークが強化されます。受験生のときに最初に覚えた際には絹ごし豆腐くらいだった知識が、やがてこんにゃくゼリーくらいの固さになり、煎餅くらいの固さになり、最終的にはコンクリートくらいの固さになっていくイメージです。科目を超えて知識同士が結びつき、応用力が上がります。すると実務対応力が伸び、問題解決速度が上がります。
つまり、知識のネットワークが強化されているので、診断士としての仕事(コンサルティング、講師、執筆)をしているときにも、何かをきっかけにして異なることや関連することにどんどん気づけるのです。
それにより、このブログを含めて、アウトプットの量や質が一気に向上します。
僕はよく他の方から「水村さんはアウトプットのスピードが尋常じゃない」と言われますが、これは実務のスキル・経験と維持している知識のシナジー効果によって診断士としての専門性のネットワークが拡がっているからです。
また、これも他の方から「よくそんなにブログやSNSの投稿をポンポン出せますよね」と言われますが、どんどん実務のスキル・経験と維持している知識のシナジー効果によって高次学習が頻繁に起きるからです。
診断士の実務は、財務・人事・IT・マーケ・生産など、専門性が多岐にわたります。
なので、基本的にはご自身の専門性に特化するようになり、それ以外の部分は捨てます。そのため、それ以外の部分の知識は合格した瞬間からどんどん抜けます。
一方、定期メンテナンスをしている人なら、「この論点あったな」と反応しやすいですし、「こういうことですよね」と中身をスラスラ言えます。また、引き出しが多いとシナジー効果や高次学習が発動しやすく、それが専門性をさらに高めてくれます。
改善策立案の質が上がる
全科目のメンテナンスをするということは、経営全体を俯瞰する思考が維持されることになります。これは「経営者視点が維持される」とも言えます。
また、実務のスキル・経験と維持している知識のシナジー効果が起きれば、(ヒアリングの質次第ではありますが)俯瞰する思考が高まり、改善策の質も高まります。
知識に裏付けされていない改善策を提案されても危険ですし、例えばSWOT分析を知らずに適当な情報収集をした上での改善策ではロクなものにはなりませんよね。
知識が薄れている診断士は経験則中心になります。結局は自分の会社のやり方をクライアントに伝えてしまい、一蹴されてしまうことがよくあります(実務補習・実務従事あるあるでもあります)。一方、定期メンテナンスをしている人は、理論、フレーム、最新の法律や白書の知識などを根拠に話すことができます。改善策もきちんと理論的背景があるものになります。そうなれば説得力や信頼性も上がりやすくなります。
話についていきやすい
前回、知識の定期メンテナンスをしていない人だと、診断士の専門用語が出てきたときに、「あぁ、あれね。知ってるとも」みたいな態度を取るけど実は忘れている、ということを見ました。
これも定期メンテナンスによって知識を維持できているので、知っている前提で話をされたときにもついていくことができます。
柔軟に対応できる
診断士試験は、法務では法改正、運営管理や情報システムでは最新のもの、中小企業経営政策では毎年変わる白書や新設・廃止される政策があります。
この点、定期メンテナンスで最新情報に常にアップデートされていると、古い知識で指導するリスクを回避できます。
知識の定期メンテナンスをしているということは、「毎年の法制度や白書の内容の改定にもついていける」という特性があります。普通の診断士はどんどん知識が抜けていきますので、白書では「内容の推移を知っている人」はそれだけで差別化になります。僕がキャリアの路線の1つに中小企業経営政策のことを挙げたのはこれができるからです。
昔の法律や中小企業白書の中身をクライアントに説明するのはおかしいですよね。でも知識の定期メンテナンスをしているということは、常に最新の情報を提供できることになります。
だからこそ、知識の定期メンテナンスをしている人としていない人では、かなり大きな差になってきます。
実務経験と理論が融合する
定期メンテナンスを続けていると、例えばテキストで理論を見ると、実務の事例が浮かぶようになります。そうなると、テキストにある理論の理解が深まります。これは専門家としての成長の黄金ループとも言えます。
相談テーマ外の質問にも強い
先ほども述べたように、診断士は基本的には自身の専門性に特化するようになり、それ以外の分野の知識は合格した瞬間からどんどん抜けます。
しかし、現場では例えば財務の相談をしていたのに原因が人事制度にあることがわかった、IT相談をしていたら良さげな補助金があった、経営計画の話をしていて優先課題がマーケのことになったなど、複数の分野にまたがることが多いです。むしろ「財務だけ、ITだけ、経営計画だけ」というほうが珍しいくらいです。
その点、診断士の全科目を維持している人なら、専門分野以外の分野についても(専門性があるとまではいかなくても)対応ができ、横断的対応力が高い診断士になります。
ブランドになる
これはどちらかと言うとクライアントに向けたものより、同じ診断士に向けたものになります。
普通は合格直後が知識MAXで、そこから徐々に知識が抜けていきます。
しかし、知識の定期メンテナンスができている人は、常に合格直後レベルを維持できていることになります。そして、「あの人は知識の定期メンテナンスをしている=勉強している診断士」というイメージが他の診断士の中で確立します。
これが差別化要素や強みだけでなく、診断士としてのブランドになります。
学習習慣そのものがブランドになっていると言えます。そもそも、「全科目定期メンテナンスしています」という人は診断士界隈では珍しいです。プロ意識の高さ、勉強家、信頼感を強く伝えることができます。
僕も実際にそのようなイメージをもっていただいたためにいただいた仕事もあります。
受験指導の質が高くなる
僕は予備校の講師もしていますが、本当にこれは実感できます。
診断士試験(受験生)は、知識の体系的な理解が重要になります。特定の科目だけできてもダメなのです。1次試験なら7科目トータル、2次試験なら4事例トータルのバランスが求められます。
その点、定期的にメンテナンスをしている人は、先ほどから何度も出てきているとおり、科目横断的な説明ができます。
例えば僕は中小企業経営政策の講義を担当していますが、途中で財務や法務に関するフレーズが出てくることがあります。このときに、「財務でやりましたよね」、「法務でやりましたよね」と言う必要があります。
しかし、その科目しか知識がないとこのようなことを言うことができません。
また、言ったとしても内容を説明できなかったらどういうものか受験生はわからないかもしれません。忘れている受験生もいますからね。そこで、内容やポイントがわかるように説明する必要がありますが、そのためには科目横断的な知識が必要になります。これは中小企業経営政策だけ、財務だけ、法務だけの講師ではできないことです。つまり、受験講師としても差別化ができます。

今回は定期メンテナンスをすることのメリットをお送りしました。
今回もありがとうございました。