その紹介が混乱を招くことも

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みなさん、こんにちは。

前回は受験生へのありがた迷惑のことについて述べていきました。

診断士の1次試験の少し前から、2次試験の後まで、合格をした診断士がSNSなどで自分の勉強法や使用教材を投稿することがよくあります。

また、精神面のアドバイスをすることもあります。

こういう「善意のアドバイス」が、受験生にとってはノイズになるということを、前回は消化しいていきました。

今回もそれに関するものです。

それでは、今回もよろしくお願いします。

この時期のあるある

先ほども述べたように、この時期は特に以下のような傾向があります。

1次試験が終わる
↓
自己採点
↓
合格可能性を考える
↓
2次試験の勉強を始める
↓
Xを見る
↓
「この教材がいい」
「この勉強法がいい」
「過去問はこうやるべき」
「○○予備校がおすすめ」
「私はこれで合格した」

……と、ものすごい量の情報が飛び込んできます。

しかも発信者は、それぞれ自分の経験をもとに語っている。

だから、

Aさん「この問題集が最高」

Bさん「いや、この問題集は不要」

Cさん「過去問は3年分で十分」

Dさん「いや、10年分やるべき」

となってしまうのです。

でもこれって、当の受験生からすると、「結局、何を信じればいいんだよ!」となりますよね。しかもピリピリしている時期にこんな状況になったら余計にピリピリします。

これは、情報が間違っているというより、情報が多すぎること自体が問題なのです。

合格者の経験談は重要性が上がる

しかも「合格者の経験談」は、かなり強く見えます。成功体験なわけですからね。

「私はこれを使って合格しました」という発信は、一見すると単なる体験談です。あくまで「合格者の1人の感想」にすぎません。

でも受験生からすると、「この人は合格した人なんだから、この方法が正しいんだ」と受け取ってしまいやすいのです。

ところが実際には、「その人に合っていた」ことと「他の受験生にも最適」なことは別ですよね。あくまで「合格者1人の感想」であって、全受験生が採用していたわけではありません。

でも受験生にはここを区別するのは難しいのです。

だからこそ、多くの合格者が採用していたやり方でない限り、個人のやり方や使用教材をポンポンと紹介するのは受験生からするといい迷惑なのです。

看板がある合格者ならやってもOK

例えば予備校や一発合格道場、タキプロのような受験生支援の看板があるところには、勉強法や使用教材、精神面のアドバイスをしても一定の意味があります。

少なくとも、「誰が、どんな立場で、何の目的で情報を提供しているのか」が受験生から見て分かりやすいからです。

そしてそういう「看板」は発信者自身も守ってくれます。

個人の診断士が、「2次試験はこう勉強したほうがいいですよ!」と書いた場合、受験生から反論されたり、別の診断士から突っ込まれたりすると、その人個人の発言としてぶつかることになります。

一方で、受験生支援団体や予備校の公式なコンテンツなら、「この団体としての見解」という位置づけができます。

もちろん、それでも間違いはあり得るけど、発信の責任主体が明確です。個人の「俺の経験ではこうだった!」が大量に飛び交うより、受験生にとっても整理しやすいのです。

だから「発信しない」という選択肢は、実はかなり親切

気持ちはわかります。

診断士になったら、「せっかく合格したんだから、後輩受験生に教えてあげよう!」となりやすいです。受験経験が長い人ほどそうでしょう。

でも、「自分が教えられる」=「自分が教えるべき」ではありません。

特にX(旧Twitter)は、こちらが頼まれていなくてもタイムラインに流れてくるものです。

受験生が「教材を探している」「勉強法を比較したい」と思って検索しているならまだしも、タイムラインを開いたら、「私はこの教材を使いました!おすすめです!」という投稿が何十個も出てくる。

これって受験生からするとウザいです。もちろん「ありがとうございます。参考になります」と本気で思う受験生もいるかもしれませんが、精神的にピリピリしやすい時期にはこんな善意で受け取ってくれる受験生は少ないです。

もちろん合格者からすると善意の投稿ですが、結果として受験生の意思決定を難しくしている可能性があります。

だから「あえて発信しない」ことも、受験生への配慮なんだと思います。

上記のように、1次試験の前から2次試験の後にかけては、受験生の心理的な情報感度がものすごく高い時期です。そんなときに、「2次試験はこうするべき」「この教材を買うべき」「俺はこれで受かった」と大量に流れてきたら、そりゃ影響を受けますよ。

だから合格者(診断士)側が、「自分の経験を共有したい」という気持ちを一歩引いて、「この投稿は、今の受験生に本当に必要なのか?」と考えるだけでも、かなり違うと思います。

そして何より、「自分が合格した=自分の勉強法を他人に教える資格がある」ではないのです。以前も述べたように、予備校講師やプロの受験カウンセラー以外は、うかつに自分のノウハウを受験生に披露しないほうがいいです。

合格経験は貴重だけど、それはあくまで一つのサンプルにすぎません。そこをわきまえている人のほうが、むしろ受験生から見ても信頼できると思います。

今回は自分の投稿がかえって受験生にはありがた迷惑であることについて見ていきました。

今回もありがとうございました。