みなさん、こんにちは。
前回は「慣れていない人の気持ちに立とう」というものを見ていきました。得意な人こそ、その分野が苦手な人の気持ちを理解することが重要でしたね。
今回はそれの派生ネタとして、「なってみないとわからない立場」の方の気持ちを理解することを見ていきます。
それでは、今回もよろしくお願いします。
なってみないとわからない立場
代表例が小さな子供連れの親だと思います。
昔は「ガキ、うるせーな。早く静かにさせろよこのバカ親が！」と思っていた方が、子供が生まれて子連れの親の気持ちがはじめてわかったということをよく耳にしますよね。
若者や子供のいない人以外にも、「小さな子供連れの親」を卒業した高齢者も、実は子連れの親の気持ちを忘れてしまうことがあります。
電車でも「ベビーカーが邪魔だ」とか「新幹線の中で子供の奇声がうるさい」というクレームがありますよね。主に多客期の前など定期的にニュースやネットの記事でも扱われます。
自治体がバスにベビーカーを乗せてもいいことをアピールしたり、JR東海が東海道新幹線に多客期限定で「子連れ専用列車」を用意したりすることが、そういうクレームが多く小さな子供連れの親が苦労している（肩身の狭い思いをしている）証拠です。
自治体が子供連れのための設備や政策を用意することも、少子化対策だけでなく、クレームで肩身が狭くなっている親のニーズに応えている側面もあります
ですが、今回の記事は「小さな子供連れの親に配慮しましょう」と言いたいわけではありません。
なので、小さな子供連れの親も、そうでない人（子供がいない人）の気持ちを理解する必要があります。いくら電車の中でベビーカーOKと言っても我が物顔でスペースを占領することはダメですし、いくら子連れ専用列車を用意しているからと言って駅の待合室で子供を騒がせていることはダメです。
子供が泣いているのにスマホをいじっていて、「えぇ、泣いてますけど何か？」と開き直っているような親とか、「子連れなんだから優遇しなさい」という態度で他人に接するような親もたまにいますよね。このような、子供を盾や免罪符にしていつの間にかやりたい放題になっているのはいけません。「子連れ様」というフレーズが出てきているのも、そういう親に向けられた世間の怒りの表れであることは間違いありません。
「子供は泣くのが仕事」とよく言いますが、これは他人が言うから意味のあることです。小さな子連れの親がそれを言っても免罪符にはなりません。逆にそれを言ったら「子連れ様」になってしまいます。
なってみないとわからない立場の人の気持ちを理解する
では、こういう「なってみないとわからない立場の人の気持ちを理解する方法」は何でしょうか？
答えは簡単！
相手への敬意などをもつことです。子供を連れている実体験はしていなくても、想像ならできるはずです。
・子供が泣いていてオロオロしている親に対する敬意はありますか？
・子供が騒いでいて動揺している親の言動を尊重できますか？
・注意しても子供が言うことをきかずオロオロしている親の背景にある事情を考慮できますか？
・子供が走り回って困っている親の労をねぎらえますか？
感謝の気持ちもありますが、それは慣れてからでOKです
これらのチェックリストにすべて「イエス」と思えるなら、小さな子供連れの親の立場に立った判断ができています。
また、子供が泣いたり騒いだり走り回ったりしてイラつく前に、可能ならその場を離れましょう。
僕は電車に乗るとき、小さな子供連れの親がいたら違う車両に乗ります。そういうリスクがありますからね。仮に僕がいる車両に小さな子供連れの親が乗ってきて子供が泣いたり騒いだり走り回ったりしたら、僕は隣の車両に行きます。
その場を離れられないなら、ノリノリの音楽を聴いて外の音を遮断しましょう。走り回るなら目を閉じましょう。
それでいいのです。自分に正直になっていいです。相手への敬意などをもてばOKで、こちらが我慢してストレスをためる必要はありませんし、犠牲になってもいい理由にはなりません。
近年は「子連れに寛容ではない人は人でなし」という雰囲気がありますよね。自治体が無理やりそれを押しつけていることもあります。ですが、中には子供が嫌いな方など、それで肩身の狭い思いや我慢をされている方もいます。嫌なものを無理やり「好きになれ」と言われても無理ですよね。それならその場を離れる、音楽を聴く、目を閉じるなど、自分にできる工夫をしましょう。確かに「ガキ、邪魔だ」と態度に示すのは対外的にまずいですが、対内的にならどういう解釈や工夫をしても自由です。
今回は「なってみないとわからない立場」の方の気持ちを理解することを見ていきました。
今回もありがとうございました。