みなさん、こんにちは。
今回は前回の「タテの意識で見ない=ヨコの意識で見る」の続きです。
中小企業診断士になった段階で徐々にタテの意識を減らし、ヨコの意識を増やしていく必要があります。
具体的には、すべての人を尊重し、労をねぎらい、「仲間」と思えるようにすることが必要です。
果たして、そんな聖人みたいなことができるのか。今回はそれができるようにするために、ヨコの意識で見ていくトレーニングをいきましょう。
それでは、よろしくお願いします。
大前提:不快なことが起きたらその場で仲間とは思えない
ヨコの意識は、不快な人でなければすぐに相手を「仲間」と思うことはできます。
しかし、問題は不快な人に対して「仲間」と思うことです。これはその場ではできません。
例えば電車であなたの目の前に座っている人が何秒かに1回、咳払いのような「あ”」みたいな声を出しているとしましょう。
まず咳払いが不快だし、いつまた「あ”」が出るかわからないので、気になって仕方ないですよね。もしかしたら自分に対して何か怒っているのか、そんなことまで考えてしまいますよね。その状況で、「はい、この人を仲間だと思ってください」と言われても、なかなか厳しいです。
精神的余裕があれば労をねぎらうことや「風邪なのかな」と事情を考慮することはできるかもしれませんが、そうでないとき(特に精神的に落ち込んでいるとき、忙しいとき)にはそんなことはできません。
良くて相手の労をねぎらうくらいで、不快なことをしている人に対して敬意や感謝の気持ちはもてません。
そのため、相手の意見や価値観(この場合なら何度も咳払いをすること)を尊重することはできません。
ではどうすればいいか。
まず、不快なことをしてくる人については思考を止めましょう。「うぜーな」とか「うるせーな」ではなく、「・・・・・」のイメージです。そして離れられる状況下なら一旦離れましょう。離れないと出来事の解釈がネガティブな感情に支配されてしまい、思考のパフォーマンスが下がってしまいます。そのため、まずは離れることで感情を整える必要があります。そうすると数分後にはメンタルが落ち着きます。
離れられない場合は、耳栓をする、大音量で音楽を流す、目を閉じるなどでその場を凌ぎましょう。そして、メンタルが落ち着くまで待ちましょう。
どちらの場合でも、メンタルが落ち着いてからでないと相手を「仲間」と思うことはできません。
メンタルが落ち着いたら・・・
あとは以前「相手の労をねぎらう」のところで見たやり方です。
背景の事情を考慮する→感謝する→労をねぎらう→敬意をもつ
この流れを経た上で、ポジティブ・楽しい・強気の解釈、適当力のどれかを使っていきましょう。
これでメンタルも解釈も落ち着いてくるはずです。
そうすると、相手の言動や価値観を尊重することができるようになります。
それができてはじめて相手を「仲間」と思えます。
では、ここからは具体的なトレーニングとして、不快な人を見ていきましょう。徐々にハードルが上がっていきますよ。
①街中にいる不快なことをしている人
まずはこれです。先ほどの電車の中で咳払いをしている人のように、街中で見かけた不快な人です。
まずは思考を停止して離れる。離れられないなら耳栓をする、大音量で音楽を流す、目を閉じるなどでその場を凌ぎましょう。
そしてメンタルが落ち着くまで待つ。
そしたら背景の事情を考慮する。
そうすると感謝できる余地が見つかってくる。
そうしたら相手の労をねぎらう。
そして、相手に敬意をもつ。
それができたら、ポジティブ・楽しい・強気の解釈、適当力のどれかを使っていく。
そうするとメンタルも解釈も落ち着いてくる。
そうすることで相手の言動や価値観を尊重できる。
これで相手を「仲間」と思える。
この流れを10回やってみてください。こうすると早くトレーニングをして経験を積みたいから、まさかの「不快な人がいたほうがいい、不快な人よ早く来い!」という状態になりますよね。
ちなみに、実際に不快な人がいないときもイメージトレーニングをするといいと思います。
②知り合いの不快な人
次のレベルはこれです。知り合いの中には嫌いな人、ムカつく人などいらっしゃると思います。
街中にいる人なら二度と会わないのでいいですが、知り合いだとまた会わないといけないこともあると思います。しかし、一度「仲間」と思うことができれば効果は続くことになります。
まず、こういう不快なことをしてくる人は、(仲間と思えないうちは)人間関係的に距離を置いていいです。「この人はない」と捉え、最低限の会話だけでいいです。飲み会やイベントのときもなるべく離れていましょう。
後で「仲間」と捉えることができるようになったら、距離を戻せばいいのです。
そして、その不快なことをしてくる人がデリカシーのない発言をしたり、周囲に怒りを撒き散らしたり、自慢話をしたりして不快な思いをしたとしましょう。
まずは思考を停止して離れる、でしたね。離れられないなら耳栓をする、大音量で音楽を流す、目を閉じるなどできればいいのですが、知り合いの不快な行為だとそれはしにくいです。それなら、思考を停止するスキルを使って「聞いていないモード」になりましょう。いわゆる「右から左に抜ける」というやつです。それによってその場を凌ぎましょう。
そしてメンタルが落ち着くまで待つ。
あとは見知らぬ人と同じです。知り合いのほうがむしろ背景の事情を知っていることが多いので、相手への敬意などについては知り合いのほうが出やすいです。
メンタルが落ち着いたら、背景の事情を考慮する。
そうすると感謝できる余地が見つかってくる。
そうしたら相手の労をねぎらう。
そして、相手に敬意をもつ。
それができたら、ポジティブ・楽しい・強気の解釈、適当力のどれかを使っていく。
そうするとメンタルも解釈も落ち着いてくる。
そうすることで相手の言動や価値観を尊重できる。
これで相手を「仲間」と思える。
この段階で希望するなら心理的な距離を縮めていけばいいのです。
さて、今回はここまでにしておきます。次回はこの続きで、難易度も増していきます。
今回もありがとうございました。