みなさん、こんにちは。
今回はほめる前提について見ていきます。タイトルにもあるとおり、ほめることは精神的余裕がないとできません。
それはなぜでしょうか?今回はそちらについて詳しく見ていきます。
それでは、よろしくお願いします。
ほめることの前提
ほめることの前提として、ある程度の精神的余裕があることが求められます。
精神的余裕がないと、視野が狭くなってほめるネタ(価値)が見つかりにくくなります。頭が相手に対してほめるネタ(価値)を探す気にならなくなるため、ポジティブに考えることや、感謝をすること、労をねぎらうことが難しくなります。仮にほめるネタ(価値)を見つけても、ほめフレーズが上っ面だけのものになって説得力に欠けてしまいます。
そのため、忙しい場合やメンタル的に落ち込んでいるときは、精神的余裕がなくなるため、ほめることが難しくなります。
例えば僕のブログにコメントが来て、「読みにくいです」など否定的なことが書かれていたとします。
全く同じ文章でも、精神的余裕があってメンタルが良い日は「まぁ、そう思う人もいるか。今後はもう少し工夫してみよう」などと前向きに思えます。何にも思わないこともあります。
しかし、精神的余裕がなくてメンタルが落ち込み気味の日にそれを見ると、「お前の文章は下手くそだ。馬鹿野郎!」という僕への攻撃のように見えてしまいます。
だからこそ、相手が言ったことや書いたことに対してネガティブに返すのはNGというわけです。
脳の性質を理解する
精神的余裕については以前も記事にしたことがありますので、今回は脳の性質の観点から精神的余裕をみていきましょう。
人間の脳は防衛本能により、ネガティブな思いは敏感に反応してすぐに高まりますが、ポジティブな思いへの反応は鈍感でなかなか高まりません。ネガティブな思いはいきなりアクセル全開のフルスロットルなのに対し、ポジティブな思いはスロースターターのイメージです。
また、ネガティブな思いは持続力(執着性)があるのに対し、ポジティブな思いは持続力がなくすぐに忘れてしまいます。嫌なことがあって1日中ずっと不機嫌であることはあるけど、1日中ずっと上機嫌でいることはなかなか難しいということはよくあるのではないでしょうか?
言い方を変えると、ポジティブな思いを持続させたいなら、ポジティブに思えることをこまめに注入することが必要になります。ポジティブな思いがなくなる前に次の「ポジティブ」を注入する必要があるのです。それにより精神的余裕を確保しやすくなります。
もちろん、外的要因でポジティブをこまめに注入することは難しいですよね。管理不能である他人の言動をコントロールできない限りは、自分に都合の良いようには世の中は回りません。
では何が必要かと言うと、自分自身が「ポジティブ・楽しい」を維持することです。ほめ達でもそうですし、活躍する診断士としても必要な態度ですよね。つまり、ポジティブで楽しい思いの刺激をこまめに与えることが、ポジティブな思いを持続させ、精神的余裕をもつために必要なこととなります。
しかし、そんな単純にいかないのが人間の脳です。ストレスがたまっているときや心配事のあるときに楽しいことをしても身が入らないという経験はみなさんにもあると思います。もちろんそんなときは精神的余裕なんてもてませんよね。ネガティブな思いはポジティブな思いでかき消すのは難しいのです。
ところが、逆にポジティブな思いがあっても不快なことでネガティブな思いが出るとポジティブな思いは簡単にかき消されてしまいます。
だからこそ、不快なことが起きたらネガティブな解釈をせずに思考を停止させて「・・・・・」でいくことが求められるのです。
イライラして他人に当たってしまうことだけは絶対に避けてください。それこそフキハラの最たる例ですから。
また、一旦距離を置いてパーソナルスペースを広く確保することで、メンタルを回復させ、視野を広げる必要があります。パーソナルスペースを空けて行動することは、精神的・時間的余裕につながります。
「ほめる」の反対
「ほめる」の反対は、悪く言う、けなすなどです。いわゆる「フキハラ」というものも含まれます。
ほめることの前提となる精神的余裕がなくてピリピリしていたり落ち込んでいたりすると、それは相手にも伝染します。1人の不機嫌な人のせいで職場全体がピリピリしてしまい、ストレスになるってことがあると思います。これが「フキハラ」というものです。
チームで仕事や作業をする場合、リーダーは心理的安全性を相手に与えることが必要です。同じチームでも、リーダーが心理的安全性を与えるかどうかでチームの生産性や効率性は大きく変わってきます。この心理的安全性もリーダー自身に精神的余裕がないと相手に与えることができません。
《今日のほめフレーズ》
気が利く
今回はほめることの前提について見ていきました。精神的余裕があってほめることができれば、相手も周囲の人も良い雰囲気になり、場が明るくポジティブなものになります。
今回もありがとうございました。