みなさん、こんにちは。
前回は承認欲求の負の側面を見ていきました。承認がプレッシャーになってしまうことがあるというものでした。
今回はそれに関連した内容を見ていきます。そしてこれは、ほめ達としても気をつける内容になっています。
今回もよろしくお願いします。
ほめたら相手のプレッシャーに?
前回も見たように、ほめることが相手のプレッシャーになってまうことがあります。
もちろんですが、「ほめる」を相手のプレッシャーにしてはいけません。ほめ達は「ほめる達人」ですが、相手のプレッシャーにするほめ方は推奨していません。
ほめることは外発的動機づけになるものですが、前回も見たようにそれが外発的動機づけにならずプレッシャーになってしまうことがあります。
ほめた内容が相手に全く響かず、逆に相手のダメージになってしまうのです。
ドラクエで例えるなら、HPの回復魔法であるホイミをかけたのに、なぜか相手のダメージになってHPが減るようなものです
どんなプレッシャー?
前回は、承認欲求の負の側面として、ほめることで「ほめられなければ価値がない」などのプレッシャーになってしまうことについて述べました。
周囲から承認されているうちに「認めてもらわなければならない、認められないと自分の価値はない」とか、「ほめられないなら努力しない」などと、承認されることが目的になってしまうのです。
「目標を達成するために頑張る」が、いつの間にか「認められるために頑張る」になってしまうのです。
しかし、今回見ていく内容はそれとは異なります。
ほめた内容が消化不良になってしまい、それが相手にプレッシャーや申し訳なさ、劣等感として残ってしまうものです。
負担が大きい
ほめた内容が、相手が消化しきれないほど負担の大きいものになってしまうと、純粋に受け入れてくれず、かえってプレッシャーになってしまいます。
これは以前も見ましたね。ホームラン狙いのほめ言葉はダメというやつです。

例えば仕事のミスで劣等感を抱いている人が、珍しくミスをしないで作業ができたとしましょう。
そんなときに「素晴らしい出来だよ。君はすごい。さすがだ。天才だ。会社を救うヒーローだ」なんてほめ言葉を連発されたらどうですか?
「何か魂胆があるのかも」と警戒することもあるかもしれませんが、それよりも気持ち悪さをもつと思います。
「何だよ!本当はそう思っていないくせに」などと不信感につながることもあります。
そうでなくても、ほめたことが嫌味のようにも聞こえてしまうのです。それがさらにプレッシャーや劣等感を強めていきます。
ホームラン狙いのような大きなことを言うのではなく、シングルヒット狙いの小さなことを言うのが、正しいほめ方です。

劣等感を抱いているものなのに・・
別の例も見ていきましょう。
容姿に自信がない人や容姿をコンプレックスにしている人に、「かわいいね」とか「スリムだね」と言うと、プレッシャーや劣等感につながってしまいます。
それを会うたびに言われていたらどうでしょう?
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プレッシャーや劣等感がどんどん強くなっていきますよね。
ほめているといえ、コンプレックスが刺激されているので、良い気分にはなりません。
相手が「そんなことないです」と言っているのは、謙遜ではなく心から「かわいくない、スリムじゃない」思っているからです。劣等感があるもので、コンプレックスでもあるから刺激されたくないのです。
それなのに、会うたびに「かわいい、スリム」と言われ続けていたら、居心地が悪くなるのは当たり前です。
もちろん安心感や心理的安全性、信頼もなくなっていきます。
もちろん、会社やコミュニティなどで若い人に「かわいいね、スリムだね」と言うとセクハラになることもあります。安心感や心理的安全性、信頼がなくなるほど、これが問題になってくる可能性が高くなります。
柔道やレスリングをやっていた筋肉質な女性に「ガタイがいいですよね」と言うのも、コンプレックスや劣等感につながるかもしれません
ほめている側からすると相手が気持ちよくなってくれているだろうと思うかもしれませんが、ほめられた側(容姿に自信がない人)からすると、コンプレックスを刺激され、負担が大きいほめ言葉になるのです。
相手に対して回復魔法を唱えているつもりが、攻撃魔法を唱えているのです。だから相手の回復になるつもりがダメージになってしまいます。
前回も見たように、ほめられた相手自身の中で、周囲からの期待(自分が周囲から感じている期待)と、自己肯定感・自己効力感とのギャップが大きいほど、プレッシャーは大きくなります。
周囲は「お前はかわいい、スリム」と期待がどんどん上がっている一方、相手の中ではコンプレックスが刺激されるため、「自分はかわいくない、スリムじゃない」と自己肯定感・自己効力感は上がっていません(むしろ下がっています)。そうなるとギャップはどんどん大きくなり、プレッシャーも大きくなります。
そしてそのプレッシャーを振り払うために、期待と自己肯定感・自己効力感のギャップを強く意識しまい、余計にプレッシャーが大きくなります。そうすると、居心地が悪くなるし、安心感や心理的安全性もなくなります。
これはプレッシャーだけでなく劣等感も同様です。
容姿にコンプレックスや劣等感のある人に対して「かわいいね」とか「スリムだね」と言う場合、心の底から「かわいい、スリム」と思っていますか?
おそらく、そう言えば相手が気持ちよくなって自分の評価が上がると思って言っているのではないでしょうか?
でもそれだとダメなのです。
また、「自分が有利になるから」という理由でほめているのはコントロールになるので、正しいほめ方ではありません。
ほめられた側の自己認識が明らかに異なっていると、ほめられたときに違和感を抱きます。
自己認識とほめ言葉の内容の一致度が、ほめ言葉の真実味の判断に影響されています。
劣等感のある人ほど危ない
これまで自分の容姿やキャリアなどに劣等感をもち続けていた人ほど、このプレッシャーや劣等感に潰されてしまうことがあります。
そういう人は自己肯定感・自己効力感が低いことが多いので、ちょっとしたネガティブ思考で簡単に自己肯定感・自己効力感が下がってしまいます。そして期待は上がり続ける。これではギャップがどんどん大きくなり、それがプレッシャーや劣等感につながってどんどん押し潰されていきます。
《今日のほめフレーズ》
漂ってくるオーラがありますね
今回は、ほめているのにプレッシャーや劣等感につながる例を見ていきました。
次回は、前回の承認欲求の負の側面も含めて対策を見ていきます。
今回もありがとうございました。