みなさん、こんにちは。
前回は「そうくるか」と「惜しい」を見ていきました。
これは「全然違う」とか「何を考えているんだ」などと思ったときに、相手に不快感を与えずにやる気にさせることができる便利な言葉ということでした。
でも、この「そうくるか、惜しい」をほめ達に使ったらどうなるでしょう?
ほめ達どうしですから、その言葉の魂胆というか、手の内はわかっているわけですからね。
今回はそれについて見ていきます。
それでは、今回もよろしくお願いします。
「そうくるか」、「惜しい」のおさらい
「そうくるか」は、「これはほめてはいけない」と思ったときや、相手の意見が間違っているとき、何を考えているかわからず賛同できないときに使うものです。
ストレートに「全然違うぞ」とか「何を考えているんだ」と言ってしまうと、相手の心がポキンと折れたり、相手との関係性に溝がビビビビっと入ったりしてしまうため、「何を考えているんだ。全然違うぞ」と思ったときに、その気持ちを婉曲的に表現する言葉が「そうくるか」です。
また、「惜しい」には「あとちょっと」のニュアンスがあるため、全然できていない場合でも、これを言うことで相手は8〜9割くらいできているように感じ、モチベーションが下がるどころか上がります。
手の内を知っていると婉曲の意味がない
例えば今ではビジネスの常識になっている、「考えておきます」というフレーズ。
これは断るけど相手を不快にさせず、穏便に済ませたいときの常套句ですよね。
これもまだ世間に普及する前なら、「考えておきます」と言えばうまく先送りさせつつフェードアウトする形でごまかせたかもしれません。
しかし、今の市民権を得てしまった世の中で「考えておきます」と言ったら、相手は「断ったな」とわかってしまい、下手をすると不快感をもたれてしまいます。
このように、相手に手の内が知れ渡っているフレーズは使っても大して意味はありません。
確かに、フレーズは同じでも言い方(声の大きさやトーンなど)を工夫すれば何とかなるかもしれません。
ですが、それでも手の内がわかってしまう人にはわかってしまいます。
これで言うと、ほめ達なら「そうくるか」と「惜しい」が該当します。これはすでに市民権を得ていて、ほめ達どうしだと「そうくるか」や「惜しい」を使ったら、相手にその魂胆が丸見えというわけです。
今回から何回かはこれについて見ていきます。
「そうくるか」、「惜しい」をほめ達の人に使ったら?
この「そうくるか」や「惜しい」をほめ達の人に言ったらどうでしょう?
「そうくるか!」
→あ、全然できていないのか。「何を考えてんだ」と思われているのか。賛同できないってことか。
「惜しい!」
→全然できていないからまだまだってことね。
こう捉えられてもおかしくはありません。
この「そうくるか」や「惜しい」はほめ達検定3級で出てきます。また、ほめ達の様々な著書にも書かれています。
3級の方や著書を見た方だと、まだほめ達の考え方や態度を体験しただけなので、ほとんど定着していません。定着していないけど、「そうくるか」や「惜しい」のネタやその手の内だけは知っているということで、下手をすると逆効果になります。
また、ほめ達検定1級やほめ達認定講師の方など、ほめ達としての考え方や態度がかなりのレベルになっている場合でも同様です。
特に、精神的余裕がない、メンタルが疲弊しているなどでほめ達モードになりにくい(ほめ脳が機能していない、ポジティブに楽しい解釈ができない)場合には、ほめ達のレベルが高い人でもこのように捉えてしまっても仕方ないところがあります。
ほめ達ならポジティブに捉えるものですし、1級の方や認定講師なら尚更な面はありますが、どうしても手の内を知っているため「本音では全然違う、全然できていないと思っているんだな」という思いが頭の片隅に残ってしまいます。
あとは下手をすると、「ポジティブ→ネガティブ→ポジティブ」のサンドイッチ構造も見破られて、かえって真ん中の「ネガティブ」の部分が目立って受け止められてしまうかもしれません。
他にも遠回しに反対の意思を示すフレーズとして、例えば「斬新だね」とか「新たな視点ですね」も、ほめ達だと「反対だ」というのがわかってしまいます。
つまり、対ほめ達用に「これは全然違う、私としては反対です、全然できていない」と思ったときの言葉や行動を考えておく必要があります。そうでないと、ほめ達相手だと(表面上はうまくコミュニケーションを図っても)本音では相手のことを不快に思ってしまう恐れもあります。
表面上なら何とかなる
さて、今回のこの「そうくるか」や「惜しい」をほめ達に使う場合ですが、表面的には何とかなります。本音と建前でいう建前のほうですね。
ほめ達どうしの会話なら、本音では手の内がわかっていて「これは否定をそのまま言わない選択をしてくれているな」と思ったとしても、建前としてはコミュニケーションをうまく成立させます。
ほめ達検定3級の方や、ほめ達の著書を読んだ方も、「そうくるか」とか「惜しい」と言われたら、「あ、これはほめ達で出てきたやつで、全然できていないときに使うやつだったな」と気づいて不快感をもってしまう(残念に思う)かもしれませんが、だからと言って相手にキレることはまずなく、表面的な会話は成立します。
このように、ほめ達どうしだと「魂胆が透けて見える」ことは確かにありますが、表面上の会話は成立します。
表面上の会話が成立する理由
なぜ表面上の会話が成立するかと言うと、婉曲表現を使っていることを悪意と捉えないからです。
ほめ達ならば「そうくるか」や「惜しい」という表現を使ってストレートには伝えないようにしたこと1つの気遣い、相手への敬意と捉えてくれて、悪意とは受け取らないのです。むしろ、「雑に否定しないで、関係性を選んでくれた」とポジティブに捉えてくれることもあります。
手の内や魂胆がバレるかどうかは問題ではありません。それでも「場の空気を壊さない言葉」を選ぶ姿勢こそがほめ達です。
また、ほめ達の世界ではむしろ「習った技術を使えるか」が重要とされています。
手の内や魂胆などがネタバレしていても「そうくるか」や「惜しい」を使うことで、ほめ達同士なら「ちゃんとほめ達の技を使っているな」と尊重されます。
確かに、ほめ達同士ならば「そうくるか」や「惜しい」は魂胆を見抜いてしまいます。
しかし、ほめ達はそれも含めてポジティブに楽しんでいるとも言えます。
また、「あ、ここで『そうくるか』を出したということは、評価をストレートに出さずに言葉を選んだな」と分かること自体が、ほめ達としての学びの材料にもなっています。
ほめ達としてレベルアップしたいなら・・
この「そうくるか」と「惜しい」ですが、使い方について掘り下げていくことで、ほめ達としてレベルアップできる余地があります。
まず、使い方を間違えてしまうと、ほめ達どうしでも不快に思われてしまうことがあります。
この「使い方」については次回見ていきます。
また、ほめ達は本音を持つことを否定していません。この「本音の出し方」についても後日見ていきます。
「何を考えているんだ。全然違う」と思うこと自体はOKです。それをどう外に出すか、どう扱うかが問題になり、ここにほめ達としての技術と在り方があります。
「手の内や魂胆がバレるかどうか」より、「その本音を破壊的に使うか、建設的に使うか」がほめ達としての腕の見せ所となります。
他の言葉で言えばいい?
いやいや、使い方や本音の出し方など気にしなくても、違う言葉を使えばいいじゃないのでは?
と思われるかもしれません。
「そうくるか」や「惜しい」だとネタバレしていても、他の言葉で言えばいいのでは?
と思うかもしれません。
しかし、残念ながらこれはそう簡単にはいきません。
前回も見たように、「ポジティブ→ネガティブ→ポジティブ」のサンドイッチ構造も見破られていますし、例えば「斬新だね」とか「新たな視点ですね」も、趣旨が同じものですから、ほめ達だと「反対だ」というのがわかってしまいます。
つまり、言葉を変えれば何とかなるものではありません。
《今日のほめフレーズ》
これができたら伝説になりますね!
今回はここまでとします。
次回は「ほめ達相手の使い方」について見ていきます。
今回もありがとうございました。