みなさん、こんにちは。
今回は診断士の仕事と絡めてほめ達のことを見ていきましょう。
実はほめ達もほめ達検定以外に、企業のリーダー(トップ・ミドル・ロワー)やチームのリーダーに向けたリーダー研修を実施しています。
つまり、ほめ達はリーダーシップにも関わるということです。そんなリーダーシップについて、診断士の仕事と絡めて見ていきましょう。
それでは、今回もよろしくお願いします。
ほめ達とリーダーシップ
例えば自分が診断士として何かの仕事のリーダーになっていて、他のメンバーに指示を出したとしましょう。そして、他のメンバーが指示されたものを提出したわけですが、WordではなくPDFで出さないといけなかったとしましょう。
そのとき、LINEやFacebookメッセンジャーで
「PDFで出してください」
なんて言い方はしていませんか?
確認ですが、診断士は先輩と後輩の関係性はあっても、上司と部下の関係性はありません。また、文章で伝えるときは口頭で伝えるよりも冷たい印象をもたれやすいことも以前述べましたね。
上司や部下の関係性ならともかく、そうではない診断士の仕事でリーダーからお礼もなしに「PDFで出してください」だけ言われたら、普通はカチッときます。「上司でもないのになぜそんな言い方をされないといけないのか」と思ってしまいます。ほめ達ならリフレーミングによってポジティブな価値を見つけて伝えることをしそうですが、すぐにポジティブな価値を見つけることは難しいでしょう。後でポジティブな価値を見つけ、「お礼を言うようにことがこのリーダーの伸び代だ」とか「資料の内容にケチをつけられたわけではないのであとはPDFで出すだけであることが決まった」などと考えるくらいでしょう。
もしかすると、そのリーダーの方からすると「余計なことを言うよりも、できていないところだけ簡潔に言ったほうがいいだろう」という意見もあると思います。
しかし、たとえ相手の成果物に不備や能力不足の点があったとしても、他のメンバーがやってくれたことに対してお礼くらい言えないとリーダーとしては致命的です。相手からすると「礼くらい言えよ。やってもらって当然だと思っているのではないか?」と思ってしまいます。
たとえリーダーや上司、先輩だったとしても、他の人に文句や注文だけ言って、その人がやってくれたことに対してお礼や感謝の態度がない人は、他の人からは好まれません。感謝の言葉を言えない人、相手の労をねぎらうことができない人とは二度と仕事をしたくないと思いますし、人脈・ネットワークの崩壊をもたらしますし、仕事や人の紹介も絶対にありません。わざわざ「お礼がないなんて失礼ですよ」なんて指摘することはせず、「この人はもうない」と一方的に思い、黙ってその人から離れていきます。
ちなみに、相手がPDFで提出し直した後はいかがでしょうか?
作業の報告に対して無言はリーダーとして最悪です。「そんなことは当然だからリアクションするまでもない」と捉えているならかなり危ないです。最低でも何かしらのリアクションはする必要があります。もちろん「二度と間違えないでください」とか「本当はもっと言いたいことがあります」などと火に油を注ぐようなことをしてはいけません。
ほめ達のリーダーならどう言う?
さて、ここまで長々と例を挙げてきましたが、ほめ達のリーダーなら今回のようなケースはどのように言うでしょうか?
「PDFで出してください」
→「ありがとうございます。資料の内容は完璧です。さすがですね。惜しい点として、Wordで出してしまっているので、PDFのほうで提出をよろしくお願いします」
このくらいでしょうか。
言われた相手からすると「PDFで出してください」だけ言われたときに比べたらはるかに印象がよくなると思います。
解説
最初にお礼を言います。また、最後にも「よろしくお願いします」と言います。これらがないと「私は謙虚さがないです(なくなりました)。相手への敬意や感謝の気持ちはもっていません」と相手や周囲に公言しているのと同じです。
さらに、「これは完璧。惜しい点はこれ」という形にしています。これはほめ達でも定番のスキルで、できていることは「完璧」と言い、できていないところは「惜しいのはこれ」と言います。こうすることで、相手は「ほとんどのことができていてあと一歩なんだ」という印象をもつので、できていないことにも前向きに捉えることができます。
また、PDFで提出し直した後は
「提出ありがとうございます。こちらで確かに受け取りました。お疲れ様でした」
くらいのことは言えないと相手に失礼です。
「やってもらって当然」は、ほめ達としてはもちろん、診断士としてもNGです。「ありがとう」の反対は「当然、当たり前」です。これが出てきた瞬間に謙虚さはなくなります。相手の労をねぎらい、感謝の気持ちを持ってきちんと「ありがとう」と言うことが、謙虚な対応と言えます。
《今日のほめフレーズ》
上手い(上手)
今回はほめ達の能力がリーダーシップにも影響を及ぼすことを見ていきました。結局は謙虚さにつながっていきましたね。ほめ達も診断士も相手への敬意などと謙虚さが重要になります。
今回もありがとうございました。